2013年4月17日水曜日

統計検定1級合格体験記

2012年に実施された統計検定1級(と2級)に合格していました。自信を持って完答できたのは解答した6問のうち1問のみ(残りは半答程度)なので、ギリギリの合格とは思いますが、今後学習する人の参考になればということで参考書や感想などを挙げておきます。

  1. 学習時間
  2. 本格的に勉強をする前は2級が受かるかなという程度でした。試験対策では400時間程度学習しました。今思うと学習前は大変無知な状態だったと思います。

  3. 選択分野
  4. 理工学を選択しました。ここはかなり人によって選択が変わってくると思います。統計なんて一括りにしてはいけません。統計の研究室に所属してますと言っても、(経済と生物のように)専門分野が違うと話が通じることはほぼ期待できません。過去問も出てきたので、向き不向きを見極めて慎重に選択してください。

  5. 統計数理参考書
  6. 統計検定1級の対策テキストは最近出たようです。統計数理分野のみならテキストを作れると思いますが、統計応用は広すぎてキーワード中心になってしまっているようです(完全網羅するテキストを作ったら1000ページぐらいになってもおかしくない)。受験当時は対策本が存在していなかったので、統計解析入門(赤平)、入門・演習 数理統計(野田・宮岡)を読んでいました。変数変換や順序統計量、フィッシャー情報量などが網羅されているレベルの本(学部3~4年程度)を読破すると、必答問題に対応できると思います。推定・検定で終わるような学部教養レベルの本は2級程度の対応止まりなので、副読本選びには要注意。

  7. 統計応用参考書
  8. 理工学の問題では欠測データと実験計画法の問題が出ました。不完全データの統計解析(岩崎)、よくわかる実験計画法(中村)を読んでいたことが試験に生きたかなと思います。統計応用の問題は曲者で、当日選択できません。当たり所が悪いとまったく手が出せない恐れがあります。全く知らない分野ではなかったので助かりました。

  9. 攻略法
  10. 出題者の癖を知るということで、問題製作者の本を読んでみるのがよいかもしれません。

まだ初回なので、今後試験形式が変わることもあるかもしれません。大きすぎる言い回しかもしれませんが、今後、統計検定などを通じて"正しい"データ解析の文化がさらに普及することを期待しています。

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